こちらはサイキックハーツ(通称サイハ)のプレイキャラクター
茉莉春華(d10266)と三田村太陽(d19880)のブログという設定のなりきりキャラブログです
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どうも、高井・春子(b24503)の背後の人です。
本日は春子の過去を書きなぐっておきました。
まぁ特別目新しいこともないありきたりな展開ですが、よろしければ続きでご覧ください。
いまいち世界観を理解しきれてないので色々間違ってるところがあるような気がします(爆)
本日は春子の過去を書きなぐっておきました。
まぁ特別目新しいこともないありきたりな展開ですが、よろしければ続きでご覧ください。
いまいち世界観を理解しきれてないので色々間違ってるところがあるような気がします(爆)
きっとそれは多くの同胞たちが同じように出会った運命の日。
「はぁ・・・、はぁ・・・」
自分を追い詰める異形のバケモノ。まるで、ホラー映画のワンシーンのような光景。
しかし、これは映画の撮影現場ではない。現実だ。
ゆっくりと、こちらへと迫る異形。それが近づくたびに恐怖が体を強張らせる。
「や・・・っ!こ、こないで・・・っ!」
春子は涙目になりながら震える声で叫ぶ。しかし、声が届いていないのか、それとも聞く耳など持たないのか。異形の怪物は変わらず彼女へと近づいてくる。
「フーッ!!!」
腕の中の小さな生き物――額に縦の直線の傷が入った猫のような生き物が異形へと威嚇する。
「ダメッ!危ないっ!!」
それに気づいた春子は押し止めるようにそれをきつく抱きしめた。
この猫は、数日前に春子が拾い、こっそり近所の古い家屋で飼っていたのだ。だが、この日春子が様子を見に来た時、誰もいないはずの家の奥からそれが現れた。そう――、この異形だ。途端、周囲の光景がゆがみ、見知らぬ風景の中に彼女はいた。春子は恐ろしくなって猫を抱え、その場から逃げ出そうと走ったのだが、どれだけ走っても出口が見つからず、追い詰められ今に至っている。
(やだ・・・。何、こいつ・・・。何でこんなバケモノが・・・?)
「ンギャアァァァッ!!」
春子の力が一瞬緩んだ隙を突き、猫は彼女の腕から滑るように抜け出し、異形へと立ち向かっていく。
「駄目!やめてっ!!」
驚き、慌てて猫を追おうと身を乗り出す春子。だが、次の瞬間に見えた光景が彼女の足を止めた。
猫は、異形の者――地縛霊へと果敢にもとびかかっていった。
「ウグァァッ!!」
だが、体格差が大きすぎた。小さな獣はたやすく地縛霊に振り落とされ――
「―――――――ッ!」
――その手に持っていたさびついた包丁がその小さな身体を切り裂いた。
「ぁ・・・、あぁ・・・」
どさり、と春子の足元に猫が転がった。いや、それは普通の猫ではなかった。猫の額の傷が開き、そこから第三の目があったのだ。春子が猫だと思っていたもの――それが妖獣と呼ばれる存在だとはこのときの春子は知る由もなかった――はぴくりとも動かず、そのまま消え去っていく。
「―――ナー・・・」
がくり、と春子はその場に膝を突いた。地縛霊の手が春子へと伸びる。
しかし、それが頬を切ったと同時に、春子は勢いよく立ち上がった。
「ガナーぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
涙を浮かべ、手に持っていたギターケースを闇雲に振り回し地縛霊へと攻撃する。それに驚き、地縛霊は後ろへと身を引いた。
「貴様・・・、よくも、よくもガナーをっ!!」
怒りに、悲しみに、その身が裂けんばかりの感情の渦の中、何かが自分の中から現れたのに気づく。胸の奥に現れた小さな“それ”は徐々に大きくなり、全身へと満ちていく。それが体の隅々までいきわたった時、気がつけば彼女は歌っていた。その歌には、“力”があるのが彼女にはわかった。
断末魔を上げ、苦しむ地縛霊。その悲鳴さえも彼女の歌を彩る音楽のように響き渡った。
ぴし、とひびが入る音がしたと思った次の瞬間、春子は元いた廃屋に立っていた。だが、そこには猫の妖獣も、地縛霊もいなかった。
すべては夢なのだろうかと思い、力なく座り込む春子。だが、視線を下ろせば古いタオルを敷き詰めた段ボール箱や、小さな皿と動物用ミルクのパック、どれも春子が拾った猫のために用意したものだった。
それは、夢ではないという証明であった。
「…っ!」
夢じゃない。それに気づいた瞬間春子の目に涙があふれ出てきた。
あの小さな獣は死んでしまった。守れなかった。もっと早く、あの化け物を倒す力を得ていれば、救えたはずなのに。
「ガナー…っ!」
感情を押し殺すように胸に手を当て、春子は獣へとつけた名前を呟く。しかし、呼んでもその名をつけた獣はもういない。
そのはずだった。
春子の腕の中から光が集まってくる。それが一抱えほどの大きさになると、光が収まり、そこには白い毛むくじゃらの愛らしい生き物がいた。
「……まさか……」
毛むくじゃら――モーラットは春子の頬へと顔を寄せ、先ほどついた傷口を必死に舐める。すると、瞬く間に傷が消えていった。
「ガナー、なの…?」
春子の問いに、モーラットはくりくりの目で彼女の顔を見る。答えは返ってこないが彼女には伝わった。その毛玉が、猫の妖獣であったものだと。
「ガナー…っ!」
ぎゅ、とモーラットを抱きしめ、春子はまた涙を流した。悲しみではなく、感激の涙を。
翌日、彼女は聞かされることとなる。能力者と呼ばれる同胞のこと、ゴーストのこと、そして、シルバーレインのことを。
「はぁ・・・、はぁ・・・」
自分を追い詰める異形のバケモノ。まるで、ホラー映画のワンシーンのような光景。
しかし、これは映画の撮影現場ではない。現実だ。
ゆっくりと、こちらへと迫る異形。それが近づくたびに恐怖が体を強張らせる。
「や・・・っ!こ、こないで・・・っ!」
春子は涙目になりながら震える声で叫ぶ。しかし、声が届いていないのか、それとも聞く耳など持たないのか。異形の怪物は変わらず彼女へと近づいてくる。
「フーッ!!!」
腕の中の小さな生き物――額に縦の直線の傷が入った猫のような生き物が異形へと威嚇する。
「ダメッ!危ないっ!!」
それに気づいた春子は押し止めるようにそれをきつく抱きしめた。
この猫は、数日前に春子が拾い、こっそり近所の古い家屋で飼っていたのだ。だが、この日春子が様子を見に来た時、誰もいないはずの家の奥からそれが現れた。そう――、この異形だ。途端、周囲の光景がゆがみ、見知らぬ風景の中に彼女はいた。春子は恐ろしくなって猫を抱え、その場から逃げ出そうと走ったのだが、どれだけ走っても出口が見つからず、追い詰められ今に至っている。
(やだ・・・。何、こいつ・・・。何でこんなバケモノが・・・?)
「ンギャアァァァッ!!」
春子の力が一瞬緩んだ隙を突き、猫は彼女の腕から滑るように抜け出し、異形へと立ち向かっていく。
「駄目!やめてっ!!」
驚き、慌てて猫を追おうと身を乗り出す春子。だが、次の瞬間に見えた光景が彼女の足を止めた。
猫は、異形の者――地縛霊へと果敢にもとびかかっていった。
「ウグァァッ!!」
だが、体格差が大きすぎた。小さな獣はたやすく地縛霊に振り落とされ――
「―――――――ッ!」
――その手に持っていたさびついた包丁がその小さな身体を切り裂いた。
「ぁ・・・、あぁ・・・」
どさり、と春子の足元に猫が転がった。いや、それは普通の猫ではなかった。猫の額の傷が開き、そこから第三の目があったのだ。春子が猫だと思っていたもの――それが妖獣と呼ばれる存在だとはこのときの春子は知る由もなかった――はぴくりとも動かず、そのまま消え去っていく。
「―――ナー・・・」
がくり、と春子はその場に膝を突いた。地縛霊の手が春子へと伸びる。
しかし、それが頬を切ったと同時に、春子は勢いよく立ち上がった。
「ガナーぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
涙を浮かべ、手に持っていたギターケースを闇雲に振り回し地縛霊へと攻撃する。それに驚き、地縛霊は後ろへと身を引いた。
「貴様・・・、よくも、よくもガナーをっ!!」
怒りに、悲しみに、その身が裂けんばかりの感情の渦の中、何かが自分の中から現れたのに気づく。胸の奥に現れた小さな“それ”は徐々に大きくなり、全身へと満ちていく。それが体の隅々までいきわたった時、気がつけば彼女は歌っていた。その歌には、“力”があるのが彼女にはわかった。
断末魔を上げ、苦しむ地縛霊。その悲鳴さえも彼女の歌を彩る音楽のように響き渡った。
ぴし、とひびが入る音がしたと思った次の瞬間、春子は元いた廃屋に立っていた。だが、そこには猫の妖獣も、地縛霊もいなかった。
すべては夢なのだろうかと思い、力なく座り込む春子。だが、視線を下ろせば古いタオルを敷き詰めた段ボール箱や、小さな皿と動物用ミルクのパック、どれも春子が拾った猫のために用意したものだった。
それは、夢ではないという証明であった。
「…っ!」
夢じゃない。それに気づいた瞬間春子の目に涙があふれ出てきた。
あの小さな獣は死んでしまった。守れなかった。もっと早く、あの化け物を倒す力を得ていれば、救えたはずなのに。
「ガナー…っ!」
感情を押し殺すように胸に手を当て、春子は獣へとつけた名前を呟く。しかし、呼んでもその名をつけた獣はもういない。
そのはずだった。
春子の腕の中から光が集まってくる。それが一抱えほどの大きさになると、光が収まり、そこには白い毛むくじゃらの愛らしい生き物がいた。
「……まさか……」
毛むくじゃら――モーラットは春子の頬へと顔を寄せ、先ほどついた傷口を必死に舐める。すると、瞬く間に傷が消えていった。
「ガナー、なの…?」
春子の問いに、モーラットはくりくりの目で彼女の顔を見る。答えは返ってこないが彼女には伝わった。その毛玉が、猫の妖獣であったものだと。
「ガナー…っ!」
ぎゅ、とモーラットを抱きしめ、春子はまた涙を流した。悲しみではなく、感激の涙を。
翌日、彼女は聞かされることとなる。能力者と呼ばれる同胞のこと、ゴーストのこと、そして、シルバーレインのことを。
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プロフィール
HN:
茉莉春華と三田村太陽に
年齢:
32
性別:
女性
誕生日:
1992/01/12
自己紹介:
普通に受験して普通に入学した元一般生徒。だが、ある日突然力が覚醒し平穏な学生生活を手放すことになった。大の猫好きで、猫を前にすると他が目に入らなくなるほどの重症。普段は温和な平和主義者なのだが、キレるとその性格が一変する所謂「キレると面倒」な子。歌うことが何よりも(猫と同等なくらいに)大好きで同時に生きがいでもある。モーラットの名前はガナー(アラビア語で歌う)【IBGM:春~spling~/Hysteric Blue】
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